二度寝と意思決定と働き方改革
最近、生活習慣を正そうと考えている中でふと思ったこと。
1.意思決定疲労と逃げ思考
意思決定が増えると決定疲労が生じる。スティーブ・ジョブズなんかは毎日同じパターンの服を着て意思決定を減らしていたのは有名な話。
朝、スヌーズを設定したアラームがなる。ボタンを押せば9分後にまたアラームがなる。毎日このタイミングで、もう少し寝るか、起きるかを意思決定している。
パッと起きればいいのに、ダラダラ寝るほうを選ぶかどうか悩む。そして、二度寝して、朝バタバタして、焦って忘れものしたり、ちょっとしたことにイライラする。
この意思決定は考えるまでもなくパッと起きるのが正しい選択なのに、無駄な意思決定で頭を使うだけでなく、朝を気持ちよく過ごすことができないことが分かっていながら、二度寝してしまう。
これは意思決定の弱さと習慣のせいなのだと思う。意思決定の弱さについて他の例はたくさんある。
・お酒を少しだけと言いながら、酔っていっぱい飲んでしまう。
・お菓子1つだけと言いながら、袋一杯食べてしまう。
・インターネットやゲームを少しだけと言いながら、気がついたら1時間。
・変な時間の昼寝はやめようと思いながら、夕方に昼寝して、夜寝られない。
・今日は運動するぞと決めたのに、直前になって面倒になってやめる。
・難易度の高い仕事や嫌な仕事を早くやらないと思いながら、楽なタスクをこなして達成感。
・部下に怒らず笑顔で対応しようと思いながら、自分の感情優先で怒る。
全てはマイナス側の逃げの選択をする習慣がついてしまっていることから起きる。自分に優しく他人には厳しくなる。マイナスの判断をしていることに気づいているから、毎度言い訳を頭の中で言いながら、意思決定して、疲労していく。
この原因の1つは朝の二度寝なのではないか。
朝一に自分に負けている人間は、その後も負け続けるのではないか。
2.時間選好(行動経済学)
この負けの思考は行動経済学の時間選好の考え方も当てはまる。将来の利益より、目の前の利益をとる。プラスになる今やるべきことを避けて、目の前の楽をとる行動傾向。
残業もそう。残業を減らしてその時間を自己研鑽にあてればスキルが向上し、将来の残業時間を減らすことができるかもしれない。また、スキルが向上することで評価があがり、自分の好きな仕事ができるようになるかもしれない。残業減らして家族の時間や趣味に当てることでストレスが解消したり、前向きな気持ちになったりするかもしれない。
でも、目の前の仕事に没頭して残業する。残業すれば仕事は進み、怒られないし、お客さまにも迷惑はかけない。ただ、このままでは何も変わらず、数年先も同じようなことをしている姿が容易に想像できる。
3.どうするか
まずは、二度寝をやめてみる。
これで生活や思考が変われば儲けもん。
次に、他にも無駄な意思決定を減らしていく。
負けの逃げの思考をしていることに気付いたら、その内容と理由を分析していく。
この問題を解決できれば、働き方改革がより前進していくだろうし、頑張りたい。
試験勉強に集中できない理由
先日、ファイナンシャル・プランニング技能検定、いわゆるFPの2級を受験した。
人生100年時代だということを考えると金融知識はマスト。保険知識や会計、税務の知識も仕事に活かせるし、深いところを学ぶことで、より業務に対するモチベーションも上がるのではないかと考えた。
そして、今年の2月から勉強を開始した。
結果、試験は散々なできだった。自己採点午前午後共に5割。試験前の1ヶ月間体調を崩しがちだったのでほとんど勉強できなかったが、勉強期間は十分あったのに、中々身に付かなかった。
実感として、集中して勉強ができなかったイメージ。テキストを読んでいるうちに、ぼ〜っと別のことを考えたり、眠くなってしまったり。
今回は何がダメだったのかを、学ぶ場所、時間帯の観点で分析する。
1.朝の通勤バスでの勉強
約40分勉強ができる。誰にも邪魔されない。
×
通勤バスは勉強に向かない。朝はよほど集中することがないと、バスの揺れと、二日酔いなどの日にバスで寝る習慣の反射で睡魔に勝てない。一度眠くなると、何をしても眠い。本を持ち上げて読んでも、いつのまにか寝てしまい、落として起きることもあった。
2.朝の通勤電車での勉強
電車に乗っている時間と、バス待ちの時間を合わせると30分。立っていることもあり、勉強は進む。
△
悪くはない。ただ、時間が短いことや、その日の体調、精神面に左右されることも多く、スマホを触りたい欲求に負けることがある。朝一は気持ちを強く持たないと、別のことに意識が行きがち。また、仕事のことをつい考えてしまうことも多い。
3.昼休み
基本的に邪魔されない。30分程度勉強ができる。
×
昼寝を優先したい。ここで頭を使うと、午後の仕事に響く。
4.帰りのバス
30分程度勉強ができる。頭が仕事で覚醒しているので眠くならず、勉強に集中しやすい。
△
仕事のストレス度が高かったりして疲れていると、スマホや漫画に逃げがち。漫画をやめれば勉強に頭が向くかもしれないが、漫画はストレス解消の手段でもあるので難しい。また、冴えている気がしているだけで、頭はヘトヘト状態のはずだから、頭に入りづらそう。
5.帰りの電車
15分程度勉強ができる。
△
急行は混んでいて本が開けない。スマホを使えば勉強できるが、集中できる環境ではない。勉強はできるが効率的ではないし、本が使えないのは痛い。
6.風呂の後から寝るまで
妻子が寝ていれば2時間ほど勉強ができる。
△
一番時間を確保できるが、色々効果に疑問あり。例えば、頭は疲れているため、本当に効率的かが疑問。
座ると寝てしまうため、立って勉強しているが、これも集中力が高まっているか疑問。
宴会や体調不良のときはできず、勉強の習慣が途絶えてしまう。
眠くなむてくると暗記や読み物はきつい。
7.休日の午前中
2時間程度勉強ができる。前日宴会が無ければもっとも集中できる。リビングとは別室でやるので、家族の声もほとんど聞こえない。
△
家族の時間が優先のため、用事がある場合はできないことも。この時間だけを頼ると、用事で勉強できなかった時に、前回勉強から2週間開くことになり、習慣を維持できない?
8.休日の午後
やろうと思えばどこまでも勉強できる。お酒も抜けていることから、二日酔いの日は午前よりも有効。
△
休日モードに入っているため、ストレス度が高い。日曜の午後は特に。午前同様に家族の時間優先。
結論
結局はどれも一長一短。働きながらの勉強は難しいという事なんだろうな。働いている以上、多くの勉強時間を確保することは難しい。うまくバランスを取って、学ぶ内容に合わせて場所と時間を選択することを検討していこうかとおもう加えて、効率的効果的な勉強の仕方なども考えていく。
5/25 働き方イノベーションForum 2018 OSAKA
「この一年で、すごいと思う人に出会いましたか?ぱっと思いつかない方、もっと外に出てください。色んな人に会って視野を広げてください。」
昨年末頃に、常駐先のシステム部門長の中期経営計画講演での発言だったが、私は全然思いつかなかった。
このままじゃダメだ、もっと外に出ようと思い参加したセミナー、いきなりスゴい人に出会った。
1.これまでの自分
色々本を読んだり、記事を見たりして勉強はしていたが、外には出なかった。
自分の中の働き方改革や、人生100年時代に対する答がまだなかったからかもしれない。自信がない状態で外に出るのをビビってたのかもしれない。
また、私の働き方改革に対する考え方に賛同してくれる仲間がほとんどいなかった。社内には数人いるが、マイノリティーの力は小さく、マジョリティーの保守的な雰囲気を打破できていない。社内の人間だけを見るだけでなく、外の人とも接して、自分の考えを確かなものにしていきたいという思いも今年に入って生まれたので、それもあってセミナーに参加することにした。
2.働き方イノベーションForum 2018 OSAKA
働き方イノベーションForum 2018 OSAKA|日経BP総研 イノベーションICTラボ主催セミナー|2018年5月25日(金)大阪開催
参加したのはこれ。この手のセミナーは各社の製品のセールスばかりされる大したことないものが多いという、参加したこともないのに偏見で避けていたもの。
結論から言うと、もっと早く参加しておけば良かったと思わされた。
印象深かったのは以下の3講演
- これが未来のワークスタイル
~セキュリティを担保しながら効率的なテレワークを推進~
シトリックス・システムズ・ジャパン
ソリューションセールスエンジニアリング部マネージャー
白川 晃 氏
- 元Google人事が考える、これからの働き方
プロノイア・グループ 代表取締役
モティファイ 取締役 チーフサイエンティスト
ピョートル・フェリクス・グジバチ 氏
ジンズ
JINS MEME 事業部 事業統括リーダー
井上 一鷹 氏
3.シトリックス
白川氏の話すスピードで、声のトーン、めちゃくちゃ聞き取りやすく、頭の中にすっと入ってくる。スライドも洗練されててオシャレでわかりやすい。
アメリカ本体のイベントの動画も流れたが、シリコンバレーってほんまオシャレでクリエイティブなんだなと。
何より技術がスゴい。ここでは割愛するが、自分に決定権があれば是非とも導入したいと思わされた。
4.ピョートル氏
会場の雰囲気がガラッと変わり、明るくなった。笑いも混ざる講演内容は、わかりやすく、このままじゃダメだと思わされる内容だった。とりあえず、ツイッターとフェイスブックをフォローしておいた。
ベンチャーは経験がないからこそできるチャレンジが魅力的で、イノベーションが起きやすい環境なんだろうなと。大企業は先に経験者がいて、そこの考えに合わせにいくことが基本で、自分達から仕掛けて生み出していくというマインドもスキルも育ちにくいのだろうな。
自分も実際そうだし、36歳になってやっと気付いて行動しているわけだし。
5.JINS
やばい、このひとスゴい。今の自分のヌルさじゃやばい、俺、もっと行動しないと…
井上 一鷹氏の講演を聞いた素直な感想がこれ。スゴい人に出会った感がめちゃくちゃある。内容、話し方、雰囲気、テンポ、全てがよく、引き込まれた。25分があっという間で、もっと聞きたいと思った。
時間が足りずスライドも半分くらい省略されていたので、どうすれば残りの話を聞けるか聞きたく、名刺を渡そうかとおもったが、講演が終わると姿が見えなくなったので諦めた。代わりに本を購入して理解を深めることにした。
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紙の書籍↓
集中力 パフォーマンスを300倍にする働き方 [ 井上 一鷹 ]
本のレビューはまた後日するとして、講演の中で特に印象に残っている話が一生の集中時間の話。
「1日の集中時間は4時間、働いている日数で計算すると年間で約1,000時間、70歳くらいまで働くとしたら50,000時間しかない。1つのことを極めるのに10,000時間かかると言われている。10年で1つのことを極められるとしてたった5つだけしか極められない。今あなたが働いている仕事は、その貴重な時間を注ぐだけの価値があるものですか?」
会社を辞めたくなった。これまでも保守的な会社を離れたい気持ちはあったが、より強くなった。ただ、今の自分にはそのスキルも度胸も明確にやりたいこともない。もっと勉強して、交流して、自分を伸ばしていく先に転職があればすればいいし、今の会社に可能性を感じられるなら残ればいい。
無駄な時間を使っている暇はない。保守的な人を変えようと悩んでいる暇もない。
今、自分が何をすべきかを真剣に考えて時間を使っていかなければならないと強く思えた。
そのための1つの手段として、集中力を高める工夫を、この本から学び、実践していこうと思う。
また、セミナー参加も続け、視野・人脈を広げていこうと思う。
そう考えさせられた良いセミナーでした。
貢献を意識するという難しさ
マネーフォワードの辻庸介社長の記事に、以下の文があった。
「君はこのチームやクラスに何で、どうやって貢献するんだ」
マネーフォワードの辻庸介社長(上)|日経 社会人大学院サーチ
自分の周囲にはこの考えが不足しているとよく感じる。
3人のレンガ積み職人の話でいくと、目的なくレンガを積んでいる働き方の人が該当する。
その点について、考えをまとめてみた。
1.なぜそのような人材が育つのか
経験年数が浅い人は、自分のことしか見えないから、そんな考えを持つことはできないと、皆口をそろえて言う。
果たして本当にそうなのか。この点に関してこの1年よく思うことがある。
この手の発言をする人は、過去の自分に照らし合わせて、そう発言しているだけではないか。経験則で、自分がそうでなかったから、皆同じと、部下後輩に自分の働き方を押し付けているように思える。
この人達の上司も同じ考えで、貢献やチームワークの重要性を教えてこなかったと思われる。
2.このままだとどうなるか
時代は刻々と変化し、昔の働き方が否定される時代に、経験則のみで直感的な育成は、新たなものを生み出さない。
お客さま貢献も、組織への貢献も、それが当然で、腑に落ちるように伝えれば経験は関係ないはずだ。
部活でもサークルでもバイトでも、他者に貢献することは当たり前にあり、チームワークも求められてきたはずだ。その経験がない人でも、それが当たり前のことだと伝えれば、理解して行動できるはずだ。
若いから仕方ないよ、若い子には無理じゃないか、これは、自分より成長する人を生み出さない行動ではないか。社会、会社、所属組織の中で培ったものを効率的に教える必要がある。自分はこうして育ってきたから、部下後輩もそう育てないとだめだ、と言う考えから脱さないと、新たなものは生まれない。
会社の競争力を上げていくには、経験則に沿った育成を変えないといけない。
3.課題
今自分一人がこう考えても、上司や周囲が同調してくれないと、孤立してしまう。(現に今がそう…)
貢献を意識しないほうが、責任感も薄れ、楽に働ける。何もしなくても時は過ぎていくし、それなりに仕事はできる。
横並び、出る杭は打たれる、同調、一気に雰囲気を変えることは難しい。
一人ずつでも少しずつでも、味方を増やしていくしかない。
4.これから
味方を増やすには、腹を割って話せる環境が必要だが、なかなかその環境が難しい。
自分たちの働き方、考え方を否定されるわけだから、うまく関係を作っていかないと、こじれてしまう可能性がある。
この考え方を変えててもらうことを1つのプロジェクトとして取り組んでいく。
そのやり方のヒントとして、ケンブリッジテクノロジーパートナーの榊巻さんのブログ記事にある、週1振り返りをチームで実践できないか検討をしてみる。
ケンブリッジ語録#41 「腹割って話せる度」と「プロジェクトの成功率」は比例する:榊巻亮の『ブレイクスルー備忘録』:オルタナティブ・ブログ